社会福祉協議会会長あいさつ
令和三年度のスタートにあたって
今年の冬は、昨年の記録的な暖冬小雪から、一変、何十年ぶりかのドカ雪となりました。
新型コロナウイルスの感染拡大は、世界中の人とモノの移動を停滞させ、人々へ感染のリスクと経済的打撃を与え、「百年に一度」と言われるパンデミックは、あらゆるものを巻き込んでいます。
また医療・介護をはじめ交通、物流、サービス業等に従事されている、いわゆる「エッセンシャルワーカー」の仕事の重要性がこれ程までにクローズアップされたことは今までなかったことと思います。
こうした状況下、当会の令和三年度の事業がスタートしました。
少子高齢化、人口減少も加速化しています。組織の運営そのものに支障をきたす町内会やコミニィティ団体なども増えております。
地域環境が激変する中で、人間関係の希薄化や孤立化、引きこもりや依存症の増加、低所得や貧困問題、身寄りのない人の財産管理や介護の問題といった複雑・困難な課題が次から次に浮上してきています。
当会は、使命と掲げる「ともに支え、ともに生きる福祉のまちづくり」を実現するため、第三次地域福祉活動計画に基づきながら、地域福祉課題の解決に向けた事業を着実に進めていくとともに、活動の担い手となるリーダーの育成、市民主体のまちづくりを推進していきます。
また、現活動計画が計画期間の最終年度となることから、今までの事業の効果や提供サービスの質・量等を評価し、令和4年度からの5か年にわたる第四次地域福祉活動計画を策定いたします。なお、法人の将来ビジョン、事業の方向性を示す、第一次発展強化計画は、当初、令和4年度からの5か年計画としていましたが、コロナ禍の影響で策定作業が遅延したために、策定を1年延長し、計画期間も令和5年度からの4か年へと変更します。
そして生産年齢人口の減少とともに、我が国の労働力不足は一段と進行しています。特に、福祉・介護・医療を主体としている当会の事業分野の人手不足は、深刻であり、介護現場や児童クラブについては、慢性的な人手不足に陥っています。人材採用ができないために、逸失する収益が経営を圧迫し、厳しい財政状況を招いている面もあります。今後も、当会の仕事の「魅力発信」にも留意しながら、人材の確保に努めていきます。
新型コロナウイルス問題はワクチン接種に一筋の光が見えたとしても、まだまだ感染拡大に警戒が必要であります。今後も、地域福祉推進の中核的団体であることを強く自覚し、職員が一体となって事業運営に邁進していきたいと思います。市民の皆様のより一層のご支援ご協力をお願い申し上げます。
会長 本間厚幸